第183章 展示会開始

展示会当日。会場の設えは隅々まで行き届き、贅を尽くした華やかさがある。――いかにも佐伯薫の「らしさ」だった。

彼女の作品はすべてガラスケースに一つずつ並べられ、柔らかな照明がそっと降り注ぐ。細部の意匠まで浮かび上がり、どれもが実物以上に美しく見えた。

なかでも、水野佑奈の下絵をそのまま写した二点は、ひときわ目立つ最前列の特等席。隣のプレートには、堂々とこう記されている。

――佐伯薫・オリジナルデザイン。

来場者は次々と足を運び、ケースの前で立ち止まっては見入った。とりわけその「核」となる二点には賛辞が集中し、言葉の端々から佐伯薫への称賛が溢れる。

それが彼女をさらに増長させた。佐伯...

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